1991年。某公共放送の「電子立国日本の自叙伝」を見ていたときは高校生だった。
当時は日本の技術の凄さに驚き、未来の日本の繁栄を疑わなかった。
そして、自分がポンコツなじじいになるなんて微塵も予想できなかった。
日本という国を疑いだしたのは就職した少し後だった。
某公共放送の「プロジェクトX」を見た頃。
なにかすごい技術を生み出すために寝る間も惜しんで、家族を犠牲にして、自分の健康をも犠牲にする技術者達の姿を見た時から、違和感を感じだしていた。
それ以来、某公共放送は見られなくなった。
自分の仕事と重なるから。
そして、電子立国日本の自叙伝が放送されてから28年が経過した。
たかだか2,30年で日本は衰退している。
新卒で入社した会社は消滅した。
私は、長時間労働が原因でまともに働けなくなった。その後、約14年間も非正規労働者として働いてきた。
2,30年後の自分の未来なんて想像できやしない。
無理して働いたのに、ポンコツじじいにしか成れない未来なんて想像したくはないな。
自分がただ無能な人間だという現実なんて受け入れられるわけはない。
定時で帰れる会社はないのか?